有名な紅茶産地といえば、インドのアッサム、
スリランカは国自体が紅茶で有名です。そしてネパールのイラムです。
茶畑から紅茶の香り!?
なんとイラム県に入る前にすでに茶畑が広がります。
そしてイラム県に入ると茶畑から紅茶の香りがするんです。
茶畑からなぜ紅茶の香りがするかといいますと、
イラムには国内や海外の紅茶工場や会社がたくさんあり、
工場で茶葉をいったり、加工したり、梱包したりしているからです。
イラムは本当に茶畑しかないと言っても過言ではありません。
どこを見ても茶・茶・茶なんです。
お茶の木からほんの一握りの新芽をゴールデンリーフ、
それから双葉が出てきたのがシルバーリーフと現地では言います。
ゴールデンリーフだけを摘み取って作った紅茶はとても高値です。
紅茶らしい赤茶色が出るわけではなく、
意外にもグリーンティのような薄い緑色の紅茶が出来上がります。
でもお味は最高です。ワインでいうボジョレーヌーボーのようと言いましょうか、
若々しくはつらつとした飲みやすい紅茶なんです。
シルバーティはゴールデンティよりずっと安く比較的簡単に手に入ります。
シルバーはシルバーなりの少し苦みが出るでもほっとさせられる大人の味なんです。
この二種類の紅茶を求めてイラムに行くと絶品の紅茶に会えるはずです。
紅茶王国ネパールだが最高級の紅茶がネパールにはない!?
朝昼晩ミルクティやブラックティを飲む国ネパール。
紅茶の原産地で有名なイラム県があるネパールでは客が来れば紅茶を出し、
仕事の休憩には紅茶を飲み、お店に立ち寄れば紅茶を飲む。紅茶とは縁が切れない国です。
そんな国だから、国民はさぞかしおいしい紅茶や茶葉を知っているのだろうと思いきや、
実はそうではないのです。
ネパールで生産される紅茶のほとんどは、
世界的に有名な紅茶ブランドの名前が付き、海外に出荷されるのです。
それによって、ネパール人は海外に輸出されなかった茶葉のくずを、
ぐるぐると小さく丸くまとめた茶葉をお湯でまたは牛乳で煮込んで飲んでいます。
その紅茶には砂糖たっぷり入れて、
茶葉の味が消えてしまうくらいカルダモンやクローブ、
ショウガなどを入れて飲むのです。
またインドからも茶葉を輸入していて、
インドからの茶葉の方がネパール人には人気で、
ネパール人のほとんどがインドの紅茶を飲んでいるというのも現状です。
多くのネパール人は世界で有名な紅茶ブランドの名前を知りません。
そしてフレーバーティとなると、これは紅茶らしくない。と言うのです。
紅茶の生産地として有名なネパールですが、
実は本当においしい紅茶を飲んだことがない人たちが住む国なのでした。